正念寺だより

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祈りについて

幽霊はいるのか? 「幽霊の正体見たり枯れ尾花」なんて句もありますが、皆さまは幽霊を見たことがありますでしょうか? 幽霊に関しては宗派でも違いがあり、基本的に浄土系や禅宗系では「幽霊否定派」になるようです。 日蓮宗や真言宗はわりと「幽霊肯...
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観音さまの目線

観音さまは困っている人々や願いをかける人々の手助けをする、ヒーローみたいな菩薩さまです。私たちもできるだけ観音さまの目線でおつとめしなければなりません。 どのような目線なのか、それが次の五つ。 ①真実を求め真理を愛する心(真観) ②私利私...
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多岐亡羊

「ある時、一匹の羊が逃げ出しました。大勢で羊を追いかけたのですが、逃げた先の道に分かれ道が多かったため迷ってしまい、結局捕まえることができませんでした」 ‥この話を聞いた揚朱という人物は、学問もまた同じことであると悲しんだ‥ という故...
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六波羅蜜「智慧」

六波羅蜜の六番目は「智慧」です。 頭の良さを意味する「知恵」とは少し意味合いが違います。 自己中心的な考え方から離れ、真理をハッキリ知る働きが「智慧」です。 いってしまえば「悟ること」であり、苦から離れること、とも言い換えることができます...
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ナイショ

秘密にしたいことを「内緒」といいますが、これは仏教用語の「内証(ないしょう)」が語源と言われています。 その意味は「お釈迦さまが心の内で悟った真理」のこと。 お釈迦さまは教えを説かれる時、大概は聞かれたことに対して答えていたため、心の内の...
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一塔両尊

正念寺の御本尊で、一番上の中心に奉る仏さま。 向かって左が釈迦如来さま、右が多宝如来さま。 釈迦如来さまは言わずもがな、お釈迦様(仏陀・釈尊)のこと。 多宝如来さまは、釈尊よりも前に悟りを開いた仏さまの一人で、つまりは釈尊の先輩になりま...
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一切皆苦

どんな人も「なるべく苦しくなくて、楽しくありたい」という共通の想いはあるかと思います。 お釈迦様は「苦しみの新しい間を楽しみと呼び、楽しみの古くなったものを苦しみという」と言われました。 空腹時に食べるご飯は美味しいですが、満腹時に同じ...
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出世

さて、【出世】は社会や会社で地位を得ること。出世すると責任も増えますが、お給料も増えますよね。ですが、元々の仏教語での出世は「世間から出る→出家すること」です。とすると、「出世街道=仏道」であって、お給料というお金を求めるための出世とは正反...
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微妙

お経の前に読む「開経偈」では、最初に「無上甚深"微妙"の法は‥」とお唱えします。微妙は仏教では「ミミョウ」と喚びます。「微」は「これ以上小さくならない=計り知れない」という意味、「妙」は「不可思議・優れている」という意味。よって微妙とは本来...