人間は暑さでグッタリしがちですが、植物や虫は元気に活動をしています。
お寺は蚊が多く、最近は常に蚊取り線香を炊いています.
仏教において「全員が守るべき」とされる五つの戒律があります。
その一番始めに出てくるのが「不殺生戒(殺さないこと)」です。前述の蚊取り線香は、間接的とはいえ、不殺生戒を破っていることになります。
それだけではありません。例えば、スーパーでお肉を買う場合、それは誰かが代わりに殺しているわけですから、不殺生戒を破っています。
野菜なら?
野菜を作るときに農薬を使い虫を殺しているわけですから、それを食べるということは不殺生戒を破っています。そもそも植物だって仏性を持って生きてます。
さらには、テレビで芸能人がお刺身やお肉を食べているのを観て「美味しそう」と思ったら、それも不殺生戒を被っています。誰かに対してすごく腹が立って、心の中で(死ねばいいのに)と思ったとすると、それも不殺生戒を破ったことになるのです。
「それじゃ不殺生戒を守るのなんか無理!」確かに。
では、なぜお釈迦さまはあえて「殺してはいけない」と説いたのでしょうか。
一つは「すべての生きものにとって生命は愛しい(みんな自分を殺して欲しくない)」から。一つは「命は輪廻している、動物や虫もかつての自分である」から。
常に相手の立場に立ち、命と向かい合い、しっかりと考えるために不殺生戒を説いたのです。「いただきます」といっても不殺生戒を破った罪は消えるわけではありません。避けられない業を背負い、数多の命に生かされている自分の命を「しっかりと生かす=仏道を歩む」ために不殺生戒があるのです。
不殺生、守れてますか?
