① 正しく見る
お釈迦さまが最初に説かれた「八正道」を 解りやすく解説するコーナー。最初は「正見」です。「第一印象で決まる」なんていうように、私達は見ることによってその情報が脳に伝わり、判断や感情が起こります。では「正しく 見る」とはどういう事でしょうか。
誰しも自分の経験に基づいて物事を見ますので、仏さま以外に「誰しも正しく見ることができない」と言えます。
大切なことは「一つの見え方に固執しないこと」「違った見方をして みること」です。
違った見方をした時、どちらの見え方をすれば仏さまが喜んで下さるかを考えてみましょう。
② 正しく思う
私たちは日々思いを巡らして暮らしている ように感じますが、その行動の実に九割は 「無意識」に行われています。
確かに歩くのに(足を一歩出して)と考えたりはしませんよね。
意識とはつまり「思考」のことで、無意識とは「くせ」のことです。
さて、それでは「正しく思う」とはどういうことでしょうか。
まずは自分の思考のくせに気付くことから始めましょう。
これは自分を客観視して、無意識な妄想を止めて、思考を管理するということです。
そして、自分の思考の内容が「欲深い」「怒りを含む」「暗くなる」「後悔」「攻撃的」ならば、離れるように心がけ、「欲から離れる」「明るい」「優しい」「慈しみ」「許し」であるようにすることが望ましい、と仏さまは解きます。
さらに、目標に向けて無意識を活用していくことも大切です。例えば、あなたがお金持ちになりたいとします。しかし、「お金がない」を口癖にしていたり、人に施さずケチケチ行動していると、無意識は「お金がない」に設定されてしまいお金は貯まりません。「お金があって幸せ」と言い直し、お金持ちの思考や仕草などをできるだけ真似して古いくせを新しいくせに上書きすると、無意識が勝手に目標に向かっていってくれるというわけです。
③ 正しく語る
「言葉を変えれば、人生が変わる」というマザーテレサの名言があります。口から出た言葉を一番近くで聞いているのは自分自身で あり、その言葉の善し悪しは人生に大きな影響を与えるのです。
言葉には「ポジティブな言葉」と「ネガティブな言葉」があります。ポジティブな言葉は 「嬉しい・大好き・幸せ・ツイてる・できる」、反対にネガティブな言葉は「つまらない・疲れた・ツイてない・嫌い・無理」などなど。
日本語は世界的にもとても繊細で多種 多様な表現方法がありますが、遠慮と謙虚が美徳の国民性もありネガティブな言葉のほうがよく使われるそうです。
ある実験では、ネガティブな言葉を呟きながら歩くと、歩くスピードが低下するそうです。言葉には 影響を与えるパワーがあるのです。
そうなると、なるべくポジティブな言葉を選んで使っていきたいところですが、常に意識していないとなかなか難しい︙
そこで一つのテクニックをご紹介します。
ネガティブな言葉を発してしまったら「でも、○○」という癖をつけてみましょう。「疲れたなぁ︙、でも、運動になった」「あの人は苦手︙、でも、あれは見習わなくては」など、「でも」という日本語の特性によって必ずポジティブな発言ができますよ♪
④ 正しく行う
「八正道」の四つ目は「正業」です。
お釈迦さまは【行為によって農夫となるのである。行為によって盗賊とも武士ともなるのである︙世の中は行為によって成り立ち、人々は行為によって成り立つ】と説きました。これを一言で「業(カルマ)」といいます。 さらに【自ら悪をなすならば、自ら汚れ、自ら悪をなさないならば、自ら浄まる。浄いのも浄くないのも、各自のことがらである。」と説きました。
それを踏まえて「正業」とは「正しくない業をしないこと」といえます。
★正しくない身業︙殺生・盗み・邪淫など
「自業自得」という言葉があるように、人生をよくするためには悪業を積まないように心がけましょう。
⑤ 正しい生活
「八正道」の五つ目は「正命」です。命と正しく向かいあうこと、また規則正しい生活態度のことを指します。
生きていくことは働くことでもありますから、正しい仕事をすることも正命です。
まとめると正命は「自分の命の使い方を学び、規則正しい生活をし、他人を傷つけたり反社会的な仕事はせず、自らの仕事に一生懸命に励み、適切な衣食住を持って生活すること」です。
ここで日蓮聖人のことばをご紹介(翻訳しています)
人は生きる上で二つの財が必要です。
一つは衣、二つは食物(略)人は食物によって生かされています。食物は第一の財です。命というものは、世界中のどんな財宝よりも、一番重要な財産です。
当たり前ですが、命は食べなければ保つことができません。動物も植物もすべて他の命です。
自分を支えてくれている命に感謝し「正しく食べる」ことも正命なのではないかと思います。
